犬の「むくみ」を制するものが夏を制す
春の季節の変わり目を乗り越えたと思ったら、夏を前に膿皮症や嘔吐・指間炎に耳のグチュグチュなどの症状が…。
こういった体調不良の場合、「体の中に溜まった水分=むくみ」が原因かも。
薬膳や東洋医学の考えでは、体内の水分代謝がうまくいかず、余分な水分が滞っている状態を「水毒」と言います。
水が体のなかをスムーズに循環しているときは良いけれど、その流れが滞ることで、弱っている部分からその水を出そうと、犬の場合、膿皮症や耳のグチュグチュ・嘔吐などの症状が現れたりすることが多いです。
この「水毒=むくみ」を、11才の愛犬の手作りご飯を通して試行錯誤してみた結果、改善させるのにおすすめの食材を見つけたのでシェアします。
じぶん家の子がむくんでるか知りたい場合は、こちらの記事を参考にどうぞ。
犬のむくみ取りにおすすめの食材
犬のむくみを取るには、「水分代謝を整える」or「血行促進」が大切
体の中の巡りをいかにスムーズにしてあげられるかがカギになります。
水分代謝を整える食材
はと麦
緑豆・あずき・そら豆
とうもろこし
きゅうり・ナス
冬瓜など
血行不良を整える食材
生姜
納豆
ビーツなど
常用してわかった夏の犬のむくみ取りおすすめ食材

薬膳の考えでは、食材には「体を温める作用のあるもの(温性)、冷やす作用のあるもの(寒性)、どちらでもないもの(平性)」といった分類があります。
この考えをもとに、夏場のむくみ取りには「体を冷やす食材」をメインにおすすめ
緑豆(寒)
あずき(微寒)
はと麦(涼)など
もやし・しじみ・昆布・バナナ(寒)
きゅうり・ナス・冬瓜(涼)
とうもろこし(平)など
むくみを取るには、水分代謝と血流を整えるダブルのアプローチがおすすめなんですが、血流を整える食材は温性ばかり。
なので、夏場はエアコン生活の冷やし過ぎも気をつけたい部分ではあるので、納豆や粉末生姜など「全体のバランス」を考えながら、トータルで寒性よりのごはんに仕上げていくのがおすすめです。
ドッグフードにも使えるおすすめトッピング

正直に言っちゃうと、犬の体調を本気で整えたいなら手作りご飯をつくれたほうがいいです。
それでも忙しかったり、料理つくるのが苦手だったり事情もいろいろ。
そんな場合には、トッピングを工夫してみたり、ドッグフードをふやかすときにお湯じゃなくて出汁を活用してみるというのもおすすめです。
以下、トッピング的にも使える食材を紹介します。
水分代謝に「はと麦粉(涼)」
はと麦には、体の中の余分な水分や老廃物を外に出し、皮膚の新陳代謝を促進、湿度の高い時期に特に効果のある食材。
むくみ取りと血の巡りに「あずき粉末(微寒)」
小豆には、体の中の水分を排出し、冷えに役立つ血の巡りを良くする働きや、食物繊維による腸内環境を整える効果のある食材。
※カリウム制限がある場合は不可
体を温め冷えを解消「生姜粉末(温)」
生姜には、お腹を温めて胃腸の調子を整え、冷えを解消する効果のある食材。
※耳かき1〜3杯程度のごく少量で
血行を促進して、腸活にもおすすめ「粉末納豆(温)」
納豆には、血圧を下げたり、血流を改善する作用があり、発酵食品なので消化吸収にも役立つ腸活食材。
ドッグフードや手作りご飯のときに、トッピングをどのくらいの量を与えるのがいいのか詳しく知りたい場合は、こちらの本がとても参考になります。
出汁を工夫するとデトックス効果アップ
「出汁を取る意味ってなんだろう?」
犬の手作りご飯を3才で始めたとき、食いつきをよくするための風味付けなのかなと思っていました。
が、8才のときから手作りご飯の資格の勉強を始めてみたら、出汁はデトックス効果を促進するのに大事な役割を果たせるものだと知りました。
とくに重宝するのが「毒出しスープ」の食材としてラインナップされている以下の4つは、単品でも掛け合わせても重宝します。
しじみ(寒)
水分代謝を促し解毒促進、清熱作用が高い食材
乾燥舞茸(平)
免疫力を高め、抗がん作用の高い食材
煮干し(温)
血液サラサラ、DHAが豊富で老化予防に良い食材
昆布(寒)
水分代謝を促進し、腫れ物やしこりを柔らかくする作用のある食材
夏のむくみ取りにおすすめの犬の手作りご飯レシピ
出汁
昆布(寒)
緑豆(寒)
はと麦(涼)
野菜
じゃがいも(平)
舞茸(平)
きゅうり(寒)
トマト(涼)
オクラ(寒)
キャベツ(平)
メインのタンパク質
豚肉(平)
トッピング
粉末納豆(温)
作り方はカンタン
愛犬10キロ:1日2食の場合
600mlの水で出汁の食材を煮始め
煮えにくい野菜から順に切ってクタクタになるまで
お野菜が柔らかくなったら、弱火でお肉をじっくりと全体に火が通ったらできあがり♪
お肉の量は200g前後
野菜はトータルで、お肉の見た目と同じくらいの量になるように、どれを何グラムって量るより、これは消化しやすいから多くても、これは消化しにくいから少なめに、あとは腹持ち具合でその子の体調にあわせてあげる。
犬のごはんは毎日ちょっとずつ違うものを
ドッグフードは1年365日ただそれだけを食べていれば健康を保てるように作られた商品です。
若かったり、免疫力が高いうちは大丈夫かもしれません。でも、腸内環境の多様性は同じものを食べ続けていては育ちません。
犬の手作りご飯は、1食でドッグフードのような完璧な栄養バランスを保つことはほぼ不可能です。
でも、それを目指す必要はないのかなと…
毎日少しずついろんなものを、お肉・お野菜・出汁のとりかた、それぞれを工夫して作ってあげる。
生きるって面倒なことが多いですよね。
食事もやっぱり作るのは面倒。
週に1回、大量につくってあげてればいいかって当初はやってました。
でも11才を迎えた今、毎日試行錯誤して作ってあげるようになってます。
それはなぜか
年を重ねれば重ねるほど、出てくる症状がちょっとしたものじゃなくなってきたから。
愛犬が持ち合わせてる免疫力は無限に増えたり、自己回復しつづけたりしない。
免疫力をつくりだすのは、食事。
腸活は奥が深くて、まだまだ勉強中だけど、学んだことを忘れないように、そして同じような症状で困った子の役に少しでも立てたら。
こんな感じでこれからは手作りご飯の学びもブログにまとめていこうと考えています。
どうぞよろしく。