犬猫ペットを守るために知って欲しいこと
犬猫適正飼養推進協議会などのペット業界団体から今より酷い数値規制の試案がされました。6月中になってるけど7月10日まで受け付けしてくれるみたいです!今動かないと今後10年変わりません。どうかRTとメールの〈名前〉の部分を本名にして送って下さい??#数値規制 https://t.co/GKKScaXFRw pic.twitter.com/nlZq3wkXFI
— 泉 麻那 izumi mana (@izumana0629) July 5, 2020
昨日2020年7月8日にTwitterを見ていたら、犬を愛するものとして思わず動かずにはいられない、これから犬猫ペットがより良く生まれ育つ環境についての決め事がこれから始まるということを知りました。
昨年2019年には、犬猫ペットを守るための法律「動物愛護管理法(動物愛護法)」が改正され、少しずつ良くなってきています。
ただ、それでもまだまだ不十分
動物の虐待と不適切飼育の防止を定めてくれるこの法律があることで、きちんとした指導や取り締まりをして貰えることになるはずなんですけど
いま動物愛護団体などが力を入れているのは、劣悪な環境のブリーダーさんの飼育環境をより良くして貰って、飼育虐待と多頭崩壊を起こさないように防止しようという動きが強くなっています。
でも、いまの法律のままで指導しに行った場合
指導「ここは劣悪な環境だから改善してください」
業者「どこらへんが劣悪なんですか?」
指導「明らかに不衛生です」
業者「わたしは不衛生とは思いません」
といった主観での話し合いから先に進めず、なかなか改善してもらえない
そこで明確な数値の基準を設けようと
【数値規制】を定めることによって
「この数値が守られてないので改善してください」と言えるようになろうという取り組み 【動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会】 が、2021年6月の施行に向けて始まります。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_05/ref05.pdf
今後の 【動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会】 スケジュール予定
数値規制のことを正しく知ろう
明日2020年7月10日午前10時から6回目の検討会が行われ、数値規制について話し合いが行われます。
ここで一番の問題になっているのが、数値基準があまりにも犬猫に寄り添えていないという部分です。
犬猫適正飼養推進協議会という、ペットの事業を主としている団体が
中央環境審議会動物愛護部会(第53回)で提案した寝床の基準値は
https://www.env.go.jp/council/14animal/mat53_2-4.pdf
寝床
犬猫適正飼養推進協議会の数値規定12ページ目参照
(定性的基準)犬が立つ、向きを変える、横たわる、伸びをするなどの自然な姿ができること
数値指標(目安)高さ:体高×1.3倍
幅(短辺):体高×1.1倍
犬の体高とは、背中までの高さのことです。
となると、寝床は以下画像のようになります。
動物の保護団体「ミグノンプラン」さんが実際にこの数値内のケージに入れてみた場合の状態を再現してくれていますが、寝床という指定はあるもののこれで十分かな?
#数値規制 で声をあげれば変えられる
生活エリア
犬猫適正飼養推進協議会の数値規定12ページ目参照
(定性的基準)犬が歩く、向きをかえる、壁にふれずに尾をふる、 遊ぶ、後ろ足で立つ、他の犬にふれずに横たわる、 排便・排泄をしても体が汚れないこと
数値指標(目安)設置せず
でも寝る場所だけなんだし、生活エリアは数値の基準も定められていないんだから寝る以外はゆったりできるんでしょ?
残念ながら飼育虐待という現状がありました。
この問題について、有識者が集まってこれまでの活動やいま声をあげなくてはいけない現状について語られているのですが、2時間以上あります。
もちろん動画で全部見てもらいたいけどさすがに時間が足りないという方には、ポイントとなるいま声をあげるべき理由と実際の飼育虐待の現場にいる犬たちの姿を19分55秒頃から10分程で確認できるのでご覧ください。
動物の適正な飼育管理方法について各団体の言い分
犬猫適正飼養推進協議会は
おもにペット産業に深く関わっている業界の団体です
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_05/mat01_01_3.pdf
この団体が訴えているのは
飼育基準をヨーロッパ並みに高くしていくと、ブリーダーがたくさん飼育できなくなるから頭数がどんどん減って、2040年には犬を飼いたい希望者の1%だけしか飼えなくなると予想しています。
これに対して、今後の飼育頭数の問題よりも前に
いま子犬を生む環境にいる繁殖犬たちに、まともな飼育環境を与えてあげようと訴えているのが以下の団体です。
公益財団法人動物環境・福祉協会Evaは
おもに動物愛護精神の啓発に関する事業を行う団体です
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_05/mat01_01_1.pdf
動物との共生を考える連絡会は
おもに国民の間に「動物にも福祉を」の意識を広め、根付かせることを目的とした団体です
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_05/mat01_01_2.pdf
上記が前回の検討会での提案で、各団体の数値規定については見える化のおかげでPDFの資料を確認することができるので、要望をされる方は各団体の数値などを参考にしてみてください。
法改正で、犬猫ペットを飼う基準が高くなる?
この法案の今後の展開を大きくふたつに振り分けると
◇ 犬猫を飼う(買う)基準のハードルが上がってもいいか
◇ 現状維持または価格低下でいつでも誰でも飼える(買える)ほうがいいか
今回の数値規制の話し合いから
今後は犬や猫を飼うのに審査や申請が必要なるかもしれません。
でも、安易な飼育放棄を防げたり・繁殖犬として生まれた子も、その後の余生ではゆったりした老後の暮らしが守られたりする可能性が高くなれるかもしれない
法案を決めていくのは環境省
数値が犬猫ペットに優しい方がいいんじゃないかと思うけど、たくさん生産されてたくさん消費されるほうが経済は回るので、日本の社会の仕組みを動かしている国は嬉しいのです。
だから今のままだと犬猫適正飼養推進協議会側の意見を取り入れられちゃうかもよという事態になっています。
この事態を知ってどうする?
近年の消費者の行動や声というのはSNSを主軸に大きな影響力を生み出せる可能性が増えてきました。
犬を飼う上で大切なことって何でしょう
価格?買いやすさ?
大切に育てられた子を迎え入れること?
明日2020年7月10日10時から、これらに繋がる基準の数値の話し合いが行われます。
それに際して、いまハガキやメールで環境省にそれぞれの立場の意見を届けて、なにを消費者が求めているのか、国民の意見を伝えることができるチャンスの期限が迫っています。
ひとりひとりの声は小さくても、民衆としての声が大きくなれば社会は変わります。
犬猫の悲しいニュースに心を痛めるだけなのか、犬猫の悲しいニュースのない仕組みを応援するのか
いま、声をあげる絶好の機会です
メールで希望の数値の意見を届けるのも、TwitterやInstagramで#数値規制 の投稿をシェアRTで広げるのも良し
#数値規制 でトレンドを作って民衆の声を届けましょう♪
声を届ける先は環境省
伝えるのは環境省の 「数値規制」 を取りまとめるキーパーソン
環境省自然環境局総務課動物愛護管理室室長 長田 啓さんに宛てて
メールを届けることで国民としてのいち意見を提案できます。
以下は提案の際のベースにTwitterやInstagramで基準となっている要望の定型文です。
これを活かして名前の部分をご自身のお名前に変えて、更なる意見や要望や基準の変更などあれば書き換えて、できれば明日2020年7月10日の9時までには送って欲しいです。
もちろん、明日話し合いが行われて、それを踏まえて来年2021年6月に向けて数値基準は決まっていくので、この記事を2020年7月10日以降に気づかれた方も行動を起こしたり、この経緯を踏まえて現在どうなっているのか調べたことを各自のSNSで報告したりして、犬猫ペットに優しい世の中になっているのかを厳しく見守ってください。
数値規制についての、送り先・定型文ひながた
【宛先】
moe@env.go.jp
(環境省のメールアドレスです。)
【件名】
数値規制について
【本文】
環境省自然環境局総務課動物愛護管理室室長 長田 啓さま
はじめまして。【あなたのお名前】と申します。
「犬猫適正飼養推進協議会」などのペット業界団体から、現場より酷い「数値規制」の試案が示されました。
ペット業界の利益至上主義で定められることのないよう、適正に指導するための「国際的な動物福祉にかなう議連案をベースにした」以下の数値規制を要望いたします。
▶︎ケージの床材は金網・スノコ厳禁
▶︎ケージの大きさは小型犬に対し最低2平方㍍確保(猫は上下運動が可能な大きさ)
▶︎繁殖回数最大3回まで
▶︎獣医による帝王切開1回まで
▶︎従業員数10頭につき1名
▶︎ブリーダーの免許義務化
▶︎ブリーダーの定年制
▶︎抜き打ち立入検査実施
▶︎飼育エリア防犯カメラ設置
▶︎定期検診及び病気ケガに対し治療義務
▶︎適正な食事運動確保
▶︎飼育環境の衛生管理義務
▶︎繁殖犬猫の引退後について安全な受入先確保
などの具体的なルール決めもよろしくお願いします。
ペットショップの繁殖用として強いられている犬や猫に、せめて良い環境を与えられる数値が決まるよう、ご尽力ください。世界に誇れる「動物愛護先進国」となるようぜひともよろしくお願い申し上げます。
以下の記事も参考に、この取り組みを見守っていこう
昨日知ったことを懸命に勉強してまとめてみましたが、知識不足や立場による考え違いなどあることと存じます。
いち飼い主として、犬猫ペットには優しい世の中であってほしい
ぼくが大切にしたいのはこの1点です。
この法律について積極的に取り組んでいる記事や記者の方のリンクを以下に掲載しておきますので、こちらも参考に今後の動向を一緒に見守っていきましょう
追記:数値規制7月10日の検討会を終えて
結果から言えば「まだ足りない」
この記事を見るかぎり、かなりの健闘を示せている状態ではあります。
ただ、このままでは数値基準の抜け道を利用した飼育も可能な状態になっているとのこと…
今回示された数値で世論の反応など伺っているようで、秋までにもう一度検討会が開かれるので、関係者にむけたハガキアクションで意見をふたたび届けていく必要が出てきました。
仕組みを変えるためには、お祭りではない行動が大切
声を上げ続けることが大きな力に変わっていきます。
成果を得られるように取り組み続ける
改善の方法をつねに模索する
関心を広げて動物が好きな人たちを巻き込んでいきましょう♪