フレブルは飼いやすい犬種?
はじめて犬を飼い始めようと思った時の、飼いやすさの基準ってなんだったかな?
吠えにくい・言うことを聞きやすい・大きさ・性格…
フレンチブルドッグこうめさんを迎え入れる前に、犬の飼育に関する本は3冊読んで、ばっちりと準備を整えて、7才を過ぎた今日まで大きな病気を経験することなく、無事に健康で過ごすことが出来ています。
とはいえ、人間にしてみれば40代も半ばとなり、ところどころ弱ってきている部分もあったりして、心配性の飼い主としては、その都度アタフタと病院に駆け込み、結果に一喜一憂しています。
飼いやすいという点において、育てやすさは人間の都合の部分もありますが、長く健康でいられるかはとても大切なポイントです。
この点において、「フレブルは飼いやすい犬種とは言い難い」ということは、知っておいたほうがいいと思います。
フレンチブルドッグの愛らしさが抱える負担
子犬をお迎えしたら、最初に考えるのが避妊や去勢の手術。
子どもを産ませるつもりはないし、予定外の妊娠や、発情・生理の心配がなくなるのと、早めに手術をすることで、その後の病気の予防にもなる。
そんな情報を元に、避妊の手術を生後7ヶ月でしましたが、じつは2種類の手術方法が存在することを、後に愛犬の尿漏れが2才になって発症したことで知ることになりました。
そして7才の今、鼻ぺちゃの魅力的な部分によって引き起こされている呼吸の部分に少し不安が出てきています。
マズルが短いので、鼻ぺちゃの子は懸命に口呼吸をします。すると喉にある軟口蓋が伸びてしまって、「呼吸をするたびに、喉を塞いでしまいがちになる」という症状があります。
短頭種気道症候群または、軟口蓋過長症などで検索すると、鼻ぺちゃの子たちの症例がたくさん出てきます。
この手術をする際に、鼻の穴も一緒に広げる手術が一般的みたいです。鼻の通りを良くすることで、喉の負担を軽減する目的で。でも、じつは呼吸器の専門のところで診断してもらうと、さらに喉の部分の通りを広げる手術なども選択肢にあるようです。
そしてこの手術は予防も兼ねた若いうちに行うほうがいいことを、「実感」として今は認識しています。
正直お迎えした当初もなんとなく知識としては理解していました。でも呼吸が辛そうな状況にはなかったので、自分の愛犬ごととしては捉えていませんでした。
ですが、ここ1.2年は、夏場になると暑さが厳しい日には、息苦しそうに「ガーガー」と呼吸をすることもあって、軟口蓋が伸びてきてしまっているように思います。
とはいえ、麻酔のリスクはやっぱりフレブルは大きいです。
医療も進化してきているので、設備と経験が整ったところであれば、麻酔からの意識回復が上手くいかなかったということは減っているようですが、それでも、全身麻酔を伴う手術をする場合は、簡単ではないということを聞きました。
しかも年齢を重ねてしまった場合には、それまでの呼吸方法によって喉の形成がされているので、手術をしたことによるメリットじゃない部分も、もしかしたら発症してしまうかもしれないというお話も聞きました。
なので手術をするなら、まだ呼吸のスタイルが確立する前に、呼吸しやすい方法に手術しておいてあげることで、再発のリスクも減らすことができるというお話を病院の先生から聞きました。
動物病院にはこれまでに5.6軒受診していますが、愛犬のリスクについて、先回りして色々とアドバイスをしてくれるということはほとんどありません。
病状を診断して、それの処置をしてくれるというかたちで、なにか知りたいことがある場合や、処置の方法について選択肢があることは、飼い主からどんどん質問をすることが大切になってきたりします。
その上でも、飼い主自身が愛犬が抱える特徴やリスク・性格をしっかりと理解して、それを元に先生と話ができるようになることがとても大切です。
この本だけはお迎えする前からあったら良かった
フレブルをお迎えする前に、知っておいたら良かったこと
むしろ知っていたけど、自分ごととして捉えたほうがよかったことはたくさんあります。
フレブルのヘルニアについても、「注意して暮らしていたら発症を防げる」なんてことはない。その上での飼う覚悟があるかも大切でした。
だから飼育の本以外に、このフレンチブルドッグの教科書は絶対に読むことをおすすめします。
そしてここに書かれているすべての事柄において、どういう決断をしていくのがいいのかを、飼い始めてからひとつひとつ早めに行動に起こしてください。
きっとそれでもお迎えしてから何年後かに、「もっとこうしてあげていたら」という点は出てくると思います。
フレンチブルドッグのことは、知れば知るほど、もっともっとたくさん愛情をかけてあげられたのではないか、もっともっと暮らしやすくしてあげられたのではないかと思えることばかりです。
なのでお迎えする前に、飼いやすいかどうかという飼い主のメリットよりも、一緒に暮らしていく上で、「どれだけ犬のことを想い、愛情を注いで過ごせる時間を持てるか」を基準にできれば最高だと思います。
それが犬と暮らす上で、「犬にとって幸せなこと」だし、そういう飼い主ばかりにお迎えしてもらえることを願っています。